パワーメーターとは
パワーメーターとは、簡単に言えば、ペダルにかかる力を測定するパーツです。
サイクルコンピューターに「〇〇W(ワット)」という形で表示されます。
その時その瞬間に、ライダーがどれくらいの力でペダルを踏んでいるかがわかります。
何のためのパーツなのか
ただ単にパワーメーターを装着して、今何ワットだと一喜一憂しても意味がありません。
パワーメーターを取り付けたら、まずは自分のFTPを知る必要があります。
全力で1時間走り切った時に出せる平均出力(ワット)
Functional Threshold Power の略
誤解を恐れずに言えば、自分の走力です。
自動車でいえば馬力、ドラクエでいえばHPでいいと思います。
自分のFTP以上の出力で、漕ぎ続けると長時間走ることができません。
一方、FTP値の半分程度で走っていれば、体力を長時間維持したまま走り続けることができます。
最初はスピードを基準に考えてしまいがちですが、スピードは路面状況や風向きによって左右されてしまいます。
例えば、同じ30km/hでも追い風と向かい風では全くパワーの使い方が違ってきます。
追い風なら、ほとんど力を使わずとも30km/hを出すことができますが、向かい風になるとかなり必死に漕がないと出すことができません。
スピードを基準にしてしまうと、向かい風でも無理して30km/hを出そうとして体力の無駄使いをしてしまうことになり、結果的にすぐにバテてしまいます。
パワーメーターなら、FTP値からどれくらいのパワーを持続できるかわかりますので、その値付近で走れば、理論上は走り切れることになります。
FTP値の計測方法
60分間全力で走った結果の平均出力となるので、単純に60分間頑張って走り続ければいいのですが、なかなかそのような場所はないと思います。
ローラー台なら可能ですが、最近では「20分全力走したときの出力×95%」をFTP値とすることが多いようです。
例えば、20分間全力でローラー台を回して、180Wだった場合は、
180W×0.95=171W
となるわけです。
一番簡単な測定方法はZwiftなどのバーチャルサイクリングです。
これは、ZwiftのFTP(shorter)という、20分でFTP値を計測するトレーニング項目です。
(FTPの低さがバレてしまう・・・)
20分といってもいきなり始まるわけではなくて、ウォームアップから始まり、序盤は全力走を繰り返します。ここで体力を持って行かれます。そのままの状態で、一旦休憩(と言ってもペダルは回し続ける)し、ようやく本番を迎えます。
ここから20分間持続できる限りの力で回し続けます。
最初にパワーを使いすぎると、尻すぼみになってしまいますので、これくらいなら持つかな程度のパワーで回し始めて行って、残り5分くらいになってまだ余力があれば、徐々にパワーを上げていくのがいいでしょう。
言っておきますが、このFTP測定はかなりつらいです。
トレーニングを繰り返していれば、時々FTP値を測定したほうがいいのですが、あまりやりたくありません。
ただ、この苦行を乗り越えれば、自分のロードバイクHPを知ることができ、さらにそこから効率の良いトレーニングをすることで、回り道をせず成長していけるはずです。
私も、パワートレーニングを始めたばかりなので、成長できると信じたい。
パワーメーターがなくてもFTP値は測定可能
Zwiftは、パワーメーターがなくても始めることができます。
最低限必要なのは、以下の通り。
(※ ANT+を使用しているガーミンユーザーを想定)
- パソコン
- スピードセンサー
- ケイデンスセンサー
- ローラー台
- ANT+ドングル
Zwiftは、入力されたスピードやケイデンスから、パワーを計算してくれます。
私も初めての測定は、これで実施しました。
でも、これではせっかく自分のFTP値を測っても、実際に走ったときにはパワーが分かりませんから、できればパワーメーターがあったほうがいいですね。
パワーメーターの種類
クランク型
左右計測型
Stagesの両足計測型のパワーメーターです。
このようなタイプがもっとも一般的かもしれません。
重さもほとんど変わることなく取り付けることができます。
左右バランスやケイデンスも計測可能です。
左足計測型
こちらは、左クランクのみにセンサーがついているタイプです。
右のクランクを取り換えるのは、結構な作業となりますが、左だけなら簡単に取り付けできます。
とても安価なので、初めてパワーメーターを導入するのにおススメです。
ペダル型
ペダルにパワーセンサーが内蔵されているタイプです。もっとも有名なのは、ガーミンのVector™ 3でしょう。
左右両方のパワーを計測することができます。
パワーのみならず、ケイデンスや左右バランスも計測することが可能となっています。
定価が10万を超えますのでお高いですが、投資に見合った機能を持ち合わせています。
ハブ型
ホイールのハブにセンサーが組み込まれているタイプ。
普通の人には取付が難しいので、基本的にはお店にお願いすることになります。
実際に使っている人は見たことありません。
初めてのパワーメータには4iiiiがおすすめ
4iiiiと書いて、「フォーアイ」と読みます。
2010年にカナダで設立されたブランドで、歴史は浅いものの、同社の製品はワールドツアーチームも使用しており、信頼性に問題はありません。
何より魅力的なのは、その価格。
10万円以上が当たり前のパワーメーター界において、5万円を切る価格からラインナップされています。
私も先日購入しましたが、ガーミンやZwiftとの接続も全く問題ありません。
パワーを基本に考えることでトレーニングやライドの意識が変わりました。
買おうか悩んでいる方!
新たなロードバイクの楽しみを得ることができますので、買って後悔することはありませんよ!